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映画やドラマ、本が大好き♡おすすめのものをレビューしていきます。新作から旧作まで幅広く書いていきたいと思います。

ユースケ・サンタマリア主演「火の粉」・ドラマレビュー

こんにちわ。咲めぐみです。

 

今日はNetflixで観たドラマ「火の粉(ひのこ)」についてレビューしたいと思います。

 

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原作は雫井脩介さんのサスペンス小説(こちらはまだ未読ですが…)。

2005年にも原沙知絵さん主演で単発ドラマが作られているみたいですが、今回観たのは2016年に放送されていたユースケ・サンタマリアさん主演の連続ドラマのほうです。フジテレビ系列で『オトナの土ドラ』として、土曜日の23時40分から放送されていたんですね。……全然知らなかったです、こんなに面白いドラマがやっていたなんて!でも、Netflixでは続けてドドドッと観れちゃうので、ぼーっとしてるわりにはせっかちな私には合っているかな。まあ、寝不足にはなりますが…。笑

 

「火の粉」は、殺人犯でありながら無罪判決になったユースケ・サンタマリア演じる「竹内さん」が、当時無罪判決を言い渡した元裁判官の梶間勲(伊武雅刀)の家の隣に引っ越してくるところから話が始まっていきます。「自分を無罪だと信じてくれた」梶間勲に対する感謝の思いから、梶間家の人たちと関わりを持っていく竹内だが…。

 

最後まで見て思ったことは…

 

人に自分を好きになってもらうのって、すごく難しいことなんだな、ということです。

 

人って、何かプレゼントしてもらったり、何か親切にしてもらえたり、困っているときに助けてもらったとしても、「そうしてもらったから」その人のことを好きになるわけじゃないんですよね。

 

もちろん、そういったことがきっかけで仲良くなったり、お付き合いに発展したり、ということはあります。でも、それは自分自身が「特別な思いを抱いた人」に対してだけです。そこまでじゃない人から、妙に親切にされたりプレゼントをもらったら、誰でも気味が悪いなと思ってしまうはずです。

 

自分の好意を相手に押し付けることでしか、行動できないのが「火の粉」の主人公竹内さん。しかも、自分の好意を拒絶されると一方的に相手に憎しみを抱く。恋愛ドラマではないけれど、一方的な強烈な片思いを見ているようでした。竹内さんは、子どもの頃亡くなった母親に対して強い愛情を持っているのですが、その母親の愛情の示し方が「相手に尽くす」ことだったというのがそもそもの原因だったのではないかと思うのです。

 

人を愛すること=その人に尽くすこと。その方法しか知らなかったんですね。

 

直接出てきてはいないものの、母親の影響ってすごい!!と思わずにはいられない内容でした。人は自分がされた方法でしか、人を愛することができないのか…と。私自身も母親とうまくいかなかった時期が長いので、今でも母親の呪縛に囚われているような考え方がでてきてしまうときがあります。でも、人は変われるはず、と信じています。何がきっかけで変われるのか、それは色々だと思いますが、やっぱり一番影響が大きいのは「人」かな、と。「火の粉」の竹内さんも最後は梶間家や自分を愛してくれた琴美の存在で、何か変わってくれた…と思いたいです。

 

最終回まで観ると、「仲良くなりたかった」、「家族の一員としての居場所が欲しかった」ただそれだけ、その純粋すぎる思いが彼の心の奥底にあると思うと、うまくできなくて叶えられない現実にせつなくなります。

 

ほんと、純粋な気持ちって美しいけれど、一歩間違えると恐ろしい狂気になりえますよね。

 

あ、あとちょっと付け加えると、最初の回に出てきた梶間家の介護状態のおばあちゃんが、意地悪~~と思っちゃいました!他の家族には何十万単位で遺産をあげているのに、お嫁さんに「三万円」ってないですよね。しかもそれを家族みんなの前で、お嫁さんに読み上げさせるなんて、性格悪すぎ…。

 

最後に、孤高に竹内さんと戦う雪美役の優香ちゃん、かわいかったです♡